解体工事が進んでおります紀の川市の古民家。
先日、施主様を交えた現場打合せを行いました。
こちらの写真は圧巻の根太天井。
和室の天井裏で今まで隠れていた小屋裏の床にあたる所なのですが、
工芸品のように細部まで丁寧に作りこまれており、思わず皆で見上げていました。
又、玄関土間から続く、曲がった梁も粋なんです。
こちらは屋根荷重を支えるための弓形で、合理的なカタチでもあります。
そして、屋外へ目を向けると、屋根の軽量化を図るため瓦を下ろしているのですが、
その下には大量の土があります。
今でこそ重機がありますが、建築当時は水を含んだ土を屋根上にあげるだけでも
大変だった事は想像に難くない所かと。
昨今はいかに短期間で作りあげるか、そして、省エネなど様々な面で重装備の住まいになって
おりますが、有機的な木や土でそれぞれの特性を活かしながらつくられた古民家は、
最終的には地球に帰るという点でも実はエコなんですよね。
現場はこれから耐震補強工事へと進んでいきます。
担当の大工さんも粋な方なので、現場の進捗が楽しみです。
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