
南中のフラットハウス
種別/リノベーション
所在地/和歌山県紀の川市
構造/木造平屋建
延床面積/114.43㎡・車庫兼倉庫 104.32㎡
竣工年/2024年
Photo/Koki Matsumoto
上質な北欧テイストの住まいへ再生
現況建物は築55年の和風住宅。敷地内には分節された建物が複数あり、増築した棟から対象建物を挟み、土間を通って水回り、離れ、倉庫があるという、生活上不便な状態にありました。
そこで、将来を見据えて不要な建物を減築しながら、あまり使われていなかった対象建物にご夫婦の主な生活スペースを集約し、暮らしの密度を上げることで、コンパクトで高性能な住まいを目指しました。加えて、庭を取り囲むよう車庫兼倉庫を新築しています。
改修では、耐震性の向上を図るべく、屋根を葺き替え、全面的に耐震補強を行いました。加えて、小屋裏の土も取り除き、軽量化を図りながら十分な断熱改修も併せて計画しています。
又、室内は生活動線に配慮した間取り構成の元、必要十分な広さを各諸室に設けながら、光の入り方や風の抜け、庭との繋がりを細やかに意識し計画しました。そして、シンプルながら素材感を活かした室内仕上げが、暮らしの背景となり溶け込んでいます。
結果、これまでの丁寧な暮らしを引き継いだ、上質で心地良い住まいとなりました。

屋根はガルバリム鋼鈑に葺き替え、外壁はカバー工法による鋼製サイディング仕上げ。
車庫兼倉庫と併せて、外装イメージを屋内に呼応するよう一新しました。

明るい玄関ホールはゆったりとした広さを確保しています。
一枚板の式台は再利用しました。

屋内窓を設けることで、奥のキッチンまで光が届くよう計画。

扉を潜りLDKへ進みます。

リビングにはL型のTV台兼ベンチ兼収納を造作しました。
オーク材の木目が連続するよう、職方と打ち合わせを重ねました。

現況の大きなテラス窓から敢えて腰窓に変更。フレーミングされたお庭が際立ちます。
窓辺の猫ちゃんの居場所は、施主様が座布団を一回り小さくリメイクされたもの。

窓を小さく絞りましたが、ダイニングまで光が届くので、日中は照明なしで過ごされています。

キッチンは対面式とし、背面に大きなパントリーを確保。
不要なものは隠しつつ、すっきりと暮らせるよう配慮しました。

キッチンすぐ近くにはちょっとした書斎を。
窓辺からは山の稜線を楽しめます。

システムキッチンにニッチを造作した腰壁。
コーヒーがさっと飲める感じ、良いですね。

キッチン床は汚れに強い塩ビ系の素材で仕上げています。

お化粧台を兼ねた洗面は脱衣室前に計画。

ゆったりとした主寝室。シャイな猫ちゃんが顔を出してくれました。

WIC、書斎、主寝室に通じる廊下は、屋内窓からの光と風の通り道。

可愛らしい招き猫が迎えてくれます。

出庫の際にはお庭を眺めながら。

四季の変化に富んだお庭が、暮らしを彩ります。
BEFORE







