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熊野古道沿いの古民家をお店へ
「霧の里」として有名な高原で、古民家を改修し新しい店舗へ生まれ変わらせる計画を進めています。 現場からすぐの展望台からは、目の前に美しい棚田と幾重にも重なる紀州の山並みが一望できる、まさに息をのむような絶景が広がっています。 この素晴らしいロケーションのもと、歴史ある古民家を活かした新しいお店の設計を担当させていただくことになりました。 ただ、古民家自体は空き家期間が長く、構造や補修箇所の丁寧な確認が必要な状況でした。 そこで、事前の建物確認や工事コストの削減も兼ねて、内部の解体工事はDIYで行うこととなり、ご家族みんなで作業に取り組んでいただいております。 ひとつひとつ手作業で、昔ながらの柱や梁などの「骨組み」を現わしていく作業は、この建物が重ねてきた歴史や手仕事の温もりに直接触れる大切なプロセスでもあります。 そして幸いにも、構造的な痛みは想定内で、計画も問題なく進められることとなりました。 ご家族の汗と想いが詰まったこの古民家がどのように生まれ変わっていくのか、私たちも今から完成が待ち遠しくてなりません。
10月5日


写真に宿る時間
先日、「ふじ乃や奥の院」の竣工写真撮影を行いました。 撮影は、和歌山でご活躍されている写真家・今西浩文さん。 朝から夕方、そして日が暮れるまで。 建物と向き合い続ける、丸一日の撮影でした。 竣工写真は、完成した建物を記録するだけのものではありません。 朝の柔らかな光。 昼の陰影。 夕暮れの静けさ。 時間とともに表情を変える建物を、一番美しく見える瞬間まで待ちながら、一枚一枚丁寧に切り取っていきます。 設計をしている私たちにとっても、この日は特別です。 図面の中で考え続けた空間。 現場で職人さんと積み重ねてきた時間。 そのすべてが、一枚の写真として残っていきます。 写真家の視点を通して改めて建物を見ると、自分では気づかなかった表情に出会えることも。 建築と写真。 どちらも「光」を扱う仕事だからこそ、共通点も多く真剣勝負の場から学ぶことも少なくありません。 「ふじ乃や奥の院」の全貌は、もう少しだけお待ちください。 皆さまにご覧いただける日を、私たちも楽しみにしています。
7月21日


歴史を継承する
こちらは事業コンペの形式で事業主様と共に選ばれ、当事務所で改修設計を手掛けることになった古民家。 旧市街地に残る大変貴重な築150年ほどの古民家でして、立派な小屋組が圧巻です。 刻まれた手斧の跡を見つめていると、当時の職人たちがこの家に込めた誇りが伝わってくるようです。 改修とは過去の職人が残した力強い声を、現代の言葉に翻訳し、未来へと繋ぐことでもあるんですね。 そのため、まずは現地に足繁く通い、建物の調査から過去へ遡り、 時間の経過によって備えた空間の質を知ることが何よりも大事だと考えてます。 中庭のある長屋形式の建物ですが、一部は街に開かれた場を計画中でして、 建物だけでなく街の良さを体感頂けるのではと、私自身も今から完成の日を心待ちにしています。 旧市街地の風景にどのような彩りが加わるのか。 設計のプロセスも含め、見守っていければ幸いです。
4月24日


プロであるということ
有事の際に集落の方々含めて、自由に使える井戸があったら。 クライアントの公共に資する希望が叶えられるよう、様々調整していたのですが難しいことが判明しました。 川岸の立地のため、例え水が出にくい土地でも深井戸なら可能だろうと皆が考えていたのですが、 業者さん( 白浜試錐さん )から水量に期待ができないとあらゆる観点から説明頂きました。 写真は反射実体鏡(二枚の写真を立体的に見せる魔法のような道具)を使い、 土地を立体的に見ることで、地形学的な根拠から丁寧に説明頂いた様子です。 他、専門家ならではの調査に基づいた意見に皆が納得した訳なんです。 でも、よくよく考えると掘ってみないと分からないという点は少なからずありますので、 「とりあえず掘ってみましょうか?」と仕事に繋げることももちろんできるんですよね。 そうしなかったのは、おそらく期待に応えたいという気持ちよりも、 「根拠のない期待を持たせて、クライアントの資本を無駄にさせてはいけない」 というプロとしての責任感が勝ったのだと思います。 それこそが、相手の未来を守るプロの仕事なのだと痛感しました。
4月13日


熊野に暮らすということ
熊野本宮大社から更に進んだ、奈良県との県境にある谷間の集落にて、 住まいの改修工事が始まりました。 熊野川に面する雄大な景色と山からの谷風が特徴で、行く度に心が洗われます。 決して便利な場所ではないですが、「不便」こそが豊かさに繋がっているのかもしれない、 そんな風に思います。 人はなぜ熊野を目指すのか、、、惹かれる自分自身が答えなんでしょうね。 さて、工事の方は、絶賛内部造作の解体中です。 丁寧に分別されているのを見ると、職人さんの技量の高さが分かります。 壊し方が丁寧なのは、作る工程を把握しているからこそなんです。 そして帰りには、福定の大銀杏に立ち寄ってみたり。 ついつい寄り道してしまい、熊野方面の現場に行くと中々事務所にたどり付けないんです汗。
2025年11月25日


秋晴れの祈祷祭
先日、田辺市の市街地にある建物にて、 リノベーション工事に向けた祈祷祭が執り行われました。 こちらは、宿泊施設へ用途を更新するという計画。 地域の方に見守られてきた建物という事もあって、儀式にはご近所の方々も参加頂いたりと、 和やかな雰囲気で進みました。 紅葉も楽しめるお庭が良いですね。 新緑の頃にはゲストをお迎えできる予定です。 工事の安全を祈願し、引き続き現場監理に勤しむ日々が続きます。
2025年11月17日


御坊の古民家内覧会を終えて
まずはこの度の内覧会を開催させて頂き、お施主様に多大な感謝を申し上げます。 様々なタイミングの調整を受け入れてくださったのも、 「リノベーションという住まいの選択肢を知ってほしい」 「和歌山の貴重な建物が後世に伝わってほしい」...
2025年7月23日


2025.07.19~20 | 内覧会のお知らせ“御坊の古民家”
御坊市の湯川町にて、実家の古民家を引き継いだ、ご夫婦の住まいが出来上がります。
つきまして、施主様のご厚意により、内覧会を開催させて頂く運びとなりました。
限界耐力計算に基づく耐震補強を行いながら、熊野の杉、桧で包み込まれた圧巻の空間に、
左官仕上げの壁(一部DIY)、和紙クロス、手作りのペンダント照明、最新の電気制御システムと
“古くて新しい”を体現した拘りが、ぎゅっと詰まっています。
2025年7月8日


住まいの余白
バタバタしていたら、オープンハウスから少し日が経ってしまいました。 ご来場頂いた方々には改めて御礼を申し上げます。 誠にありがとうございました。 多くの方にご来場頂きまして、古民家リノベーションへの関心の高さを改めて実感しました。...
2025年2月2日


2025.01.18~19 | オープンハウスのお知らせ“高野口の古民家”
設計監理を進めておりました橋本市高野口の住まいにて、お施主様のご厚意により見学会を開催する運びとなりました。 リノベーションをお考えの方や古民家にご興味のある方には、今後の住まいづくりの参考に、 ご都合よろしければ是非ご覧下さればと思います。...
2025年1月14日


古くて新しい
リノベーションにおいて、何処を残し、何処を改修・転用するのかは、とても重要なポイントだと考えています。 現在改修工事が進んでおります御坊市の古民家においても、様々なことを検討しております。 一般的にハレの間に当たる南側和室には、格式を重んじて良質な素材が用いられている事が多...
2024年12月20日


場の持つ力
田辺市本宮町にて、ゲストハウスの改修工事が進んでおります。 立地は、熊野本宮大社からほど近く。 熊野川に面する小さな集落にありまして、訪れる度に熊野の雄大な景色に圧倒されます。 思い起こすのは「ゲニウス・ロキ(地霊)」という言葉。...
2024年11月12日


逆回しの工程
引き続き、古和田の古民家では基礎工事が進んでおります。 写真は柱直下に土台を設置した様子です。 一般的な新築住宅では、基礎が完成した後に土台を据え、そして棟上げを行うのですが、 今回は建物を持ち上げずに静止した状態で浮かしているため、基礎より先に土台を施工する必要がありまし...
2024年11月5日


宙に浮く古民家
“空中で静止した状態”を保ちながら、柱の床下にあたる腐食した箇所を切断し、その隙間にコンクリート基礎を新たに設ける計画です。
2024年10月18日


古民家は足元から
数多の古民家を見てきた中で、一番大事にしているポイントです。 ちなみに、これは私達にも共通して言える事ではないでしょうか。 ひとたび歩く事ができなくなると、体の様々な所に不調が現れるものですよね。 (私は今年ぎっくり腰を経験した際に痛感しました汗。)...
2024年10月9日


粋とエコ
解体工事が進んでおります紀の川市の古民家。 先日、施主様を交えた現場打合せを行いました。 こちらの写真は圧巻の根太天井。 和室の天井裏で今まで隠れていた小屋裏の床にあたる所なのですが、 工芸品のように細部まで丁寧に作りこまれており、思わず皆で見上げていました。...
2024年9月11日


着工式を迎えて
設計を進めておりました古民家リノベーション計画にて、先週末に着工式が執り行われました。 台風が心配されましたが、紀南の方は幸い影響がほとんどなく、お天気も持ち直しました。 「荒天は厄払いという意味では大変良いんですよ」 と宮司さんからも太鼓判を頂きました。...
2024年9月3日


陰影を通して過去を知る
高野山のお膝元、橋本市高野口町にて、古民家再生計画がはじまりました。 こちらは空き家のリノベーションを行った上で、新たな住まい手に届ける再生事業でして、 室内の解体工事が終わった所です。 ちなみに和歌山県は先日の総務省の発表で、空き家率21.2%で全国1位と特に悪い状況です...
2024年5月14日


小商いが街を賑やかに
大規模な商業施設にはあれこれ選ぶ楽しみや利便性がありますが、 わざわざ行きたい小さなお店も良いですよね。 個人的には人ごみが得意ではないので、大規模な商業施設はさっと済ませたい派で、 是非とも色々な所に魅力的なお店ができて欲しいなと思っております。...
2023年9月5日


見学会を終えて
先週末の見学会、小雨で少し肌寒いお天気でしたが、多くの方にご見学頂くことができました。 見学会を開催させて頂く事は、ご都合やタイミング次第な事もある中で、 お住まい始めている所にも関わらず、快くお引き受け頂いた施主様には改めて感謝を申し上げます。...
2023年2月21日
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