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陰影を通して過去を知る

高野山のお膝元、橋本市高野口町にて、古民家再生計画がはじまりました。

こちらは空き家のリノベーションを行った上で、新たな住まい手に届ける再生事業でして、

室内の解体工事が終わった所です。



ちなみに和歌山県は先日の総務省の発表で、空き家率21.2%で全国1位と特に悪い状況です。


空き家を拝見する機会も多い者としては、

今後も引き継ぐべきもの、もしくは解体すべきものなど、取捨選択を整理しながら、

何より「活用できるものはきちんと市場に流通するようにすべき」と常々思っております。



そして、将来的にはもっとカジュアルに住まいを2つ持つことが出来て、

都市部に住む人が地方と関りを、逆に地方に住む人が都市部に関りを持つことで、それぞれの

良い所取りができるライフスタイルが定着したら良いのになと妄想しております。

(という事で、私自身、都市部から地方に住んで、実践しているつもりなんですね。)




さて、前段が長くなりましたが、空き家の中でも磨けば光るものを見つけるに当たっては、

現況に引きずられることなく、冷静に現地を観察する事が何より大事だと思っております。


中でも残置物が多くて圧倒された時にヒントとしているのが、住まいに差し込む光の陰影。

過去から不変の陰影によって、住まいがどのような意図で作られたのかを垣間見ることが出来ますし、

最終的にリノベーションの手がかりとしているように思います。





悩みは尽きませんが、魅力的な住まいとなるよう丁寧に計画を進めております。


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