改修にあたって、古い家から出てきた書籍類。
それらの中でも建築関連のものはご了解の元、譲り受けることも。
これらはほんの一部ですが、 一番古いのは昭和9年発行の金子清吉著『日本住宅建築図案百種』
伊東忠太校閲の元、規模や家族構成に即して間取りを考案した図案集でして、
私にとっては“BEFORE間取り集”といった所でとても参考になります。
又、少し時代が進んだ昭和45年発行の星野秀・佐藤昭五著の『居間と応接室』では、意匠性や建築概念には現代にも通ずるものを感じます。
中でも“建築家の存在”の一説に目が止まりました。
以下一部引用になります。
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建築は住宅に始まり、住宅に終わるというようなことも言われます。
要するに住宅設計は、手をかけようとすればきりがないほど努力のいるものなのです。
住宅設計がむずかしく、努力のいる割に採算のとれない仕事といって、敬遠する建築家が多いのは否めません。
しかし、住宅設計はやりがいのある仕事ですし、楽しい仕事でもありますから、私は積極的に取り組んでいます。
一般的に、予算の少ない建て主ほど設計事務所に頼みにくいと考えているようですが、限られた予算を十分に活かして無駄にしないためにも、建築家のアドバイスを受けることは望ましいことです。
ただし、建築家の中には、自分の作品を作り出すのに懸命で、建て主の要求を無視してしまう人がいます。(中略)
建築家は設計を引き受けたら、家族の一員になった気持ちで設計にあたるべきです。
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現代でも共感する所でありますし、それが私が生まれる10年程前に書かれている事に更に驚きました。
「家族の一員になった気持ちで設計にあたるべき」
まさにその通りですし、それだから住まいの設計は楽しいんですよね。
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