国の登録有形文化財に指定されている古民家の現地調査に伺いました。
というのは、こちらの古民家を購入し、住まいとして改修が可能かどうか検討されているとの事。
そのため主に構造面や改修ご予算などを含めて、大枠となる青写真を描けるかどうかがポイントとなりました。
現況は文化財としての「保存目的の修繕」が施されている訳ではないため、内外共に手を入れる必要がある状況ですが、垣間見える景色はやはり評価を得られたものだなと感じました。
ただ、一方でこれまでのご依頼を受けた案件についても、「文化財」なのではと思うものもありましたし、
人知れずに運命を閉じざるを得ない優れた文化遺産がある事も事実です。
こちらの住まいは建築年が推定1926年~45年とされており、
(押入れに除湿対策として貼ってあった新聞の発行が昭和6年とありましたので1931年以前と推定)
贅沢なつくりではない、所謂「民家」はやはり傷みが出て来たら補修を行う必要がありますし、
特にそのまま空き家として放置されたままだと、補修を行う事自体が難しいというケースも。
そのため、文化財認証という事ももちろん大事ではありますが、
一方で文化を受け継いでいくためには、民間事業者による不動産流通の更なる活性化を含めて、
私共も更なる努力が必要なのだなと痛感した次第です。
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