施主、工務店、そして我々設計事務所。
私はものづくりにおいては、3者は立場は違えどもそれぞれに対等であるべきだと考えています。
なぜなら、共に一つの目標に向かって歩みを進めなければ、決して良いものはできないから。
「お金を払う立場のものが偉い」
「サービスを受けて当然」
そういう考え方ももちろんあるでしょう。
ですが、立場の優劣ではなく、人と人との関係性の中から自然と「感謝」は生まれてくる訳で、
そういったものの積み重なりが、ものづくりを通じた真のサービスにつながると考えています。
先日、現在工事が進捗中の根来の古民家に行くと、何やら素敵な一枚板の天板がありました。

「銀杏の一枚板で、こんな大木になるとコブのようなものがあって面白いね」
と大工さんが嬉しそうにサンダーで削っていて、聞くとこれは施主様へのプレゼントなんだとか。
これは、ひとえに施主様と工務店さんの関係性の良さから生まれた“何かしてあげたい”
という純粋な感謝の気持ちからなんだと思います。
両者をコーディネート出来た事、本当に良かったと思いました。
現場は工事も終盤に差し掛かり、いよいよ仕上げ工事に入ってきました。