数多の古民家を見てきた中で、一番大事にしているポイントです。
ちなみに、これは私達にも共通して言える事ではないでしょうか。
ひとたび歩く事ができなくなると、体の様々な所に不調が現れるものですよね。
(私は今年ぎっくり腰を経験した際に痛感しました汗。)
さて、建物の場合は湿気や雨漏りなどが元となり、普段は見えない床下で不具合が進行しています。
特に古民家の場合は礎石上に柱が直接載る“石場建て”のため、
基礎のある在来木造より柱は地面に近く、影響を受けやすいです。

現在、工事が進んでおります紀の川市古和田の古民家では、
ほぼ全ての柱で白蟻被害が確認され、抜本的な対策が求められました。

このような厳しい状況ですと、石場建てを活かした耐震補強は難しい。
建替えや移築も検討しましたが、最終的には
「やっぱり建物を何とか活かしたい」となり、検討を重ねまして、
“柱の傷んだ箇所を切り飛ばし、建物直下にコンクリート基礎を設ける”
計画を進めています。

ただ、そのようにしようとすると、建物を浮かせる必要がある訳で、さてどうしたものか。。。
と、次回に続きます。
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